認知療法でうつやストレスを解消TOP > 7コラム法 > 7コラム法実践

7コラム法実践について

 

 問題の明確化はできましたが、なかなか取り組むことはできません。
 悲観的な考えが行動を制限してしまうからです。
 ここでは7つのコラム法を使って、自動思考についてチェックしていきましょう。

 読むの面倒だなぁと思われている人は、一番下の記入例をご覧ください。直感的に使い方がわかると思います
 ここで使われている7コラム法表は一番下でダウンロードできます。

Step1
 まずは3つコラムを使って自分の自動試行に気がつきます
 論じるより、実例を見ていただいたほうが早いと思うので、下記の例を開いてください。

 ・自動思考に気がつく3コラムの使用例


 1〜3のコラムの説明をします。
第1のコラム 状況
気持ちが動揺したりつらくなったときの状況を5W1Hで書き込みます。
@どこで発生したか?
Aそこには何があったか?
Bそこにはどんな人がいたか?
Cそこで何が起こったか?
D誰がどのようなことを言ったか?
Eそれはどのように時間的順序で進んで行ったか?

第2のコラム 気分
そのときの気分や感情を下記のワンフレーズにで100%評価を書き込みます。 一番強い気持ちを100%として、最大で5つぐらい書き出しましょう。
そのときに体験した気分を書き出すのです。
憂うつ 不安 怒り 罪悪感
悲しい 困惑 興奮
おびえ いらだち 心配 誇り
無我夢中 パニック 不満 神経質
うんざり 傷ついた 快い 失望
激怒 怖い 楽しい 愛情
陵辱された 腹が立つ 後ろめたい 恥ずかしい

第3のコラム 自動思考
第2のコラムで記入した体験したイメージ、自動思考を記入します。
 自動思考はできるだけ逐次書き出すようにしましょう。
 悪い方向に考えているときは、大体悪いことばかり見ています。
 ここで書き込んだ内容はひとつの可能性と思いましょう。

 記入後、以下の視点で自分の自動思考を振り返ってみましょう。(記入の時点では意識しなくても結構です)

@根拠のない決めつけ
 証拠が少ないままに思いつき信じ込むこと。

A白黒思考
 あいまいな状態に耐えられず、物事をすべて白か黒かという極端に割り切ろうとすること。

B部分的焦点づけ
 自分が着目していることだけに目を向け、短絡的に結論付けること。

C過大・過小評価
 自分が関心あることには拡大解釈して、反対に自分の考えや予想が合わない部分は縮小解釈すること。

Dべき思考
 「こうするべきだ」「あのようにすべきではなかった」と過去のことをあれこれ思い出して悔んだり、自分の行動を自分で制限して自分を責めること

E極端な一般化
 少数の事実を取り上げて、すべてのことが同様の結果になるだろうと結論づけてしまうこと

F自己関連付け
 何か変わることが起きると、自分のせいで起こったのだと自分を責めてしまうこと

G情緒的な理由づけ
 その時自分の感情に基づいて、堅実を判断してしまう。

 

Step2
 ここでは自動思考を客観的にチェックし、第4・5のコラムに書き出します。
 これも実例を見てからのほうが理解しやすいと思うので、例を先に挙げておきます。
 ・根拠・反証の記入例

第4のコラム 根拠
自動思考を裏付ける事実を書き出します。
あくまでも事実だけで、相手の心の中を読むなどの勝手な思い込みは避けるようにします。

第5のコラム 反証
自動思考と矛盾する事実を探し出して書き出します。

反証を考えるときは、以下のように自分に語りかけましょう

・見逃していることはないでしょうか?
・ほかの人が同じような考え方をしていたら、自分はどのように言うでしょう。
・元気なときならば違った考え方をしていなかっただろうか?
・自分の考えに親友はどのようなことを言うでしょう?
・5年後、10年後に同様な体験をしたときは、どのように考えるでしょう?
・これまでに同じような体験はなかったでしょうか? あったならば過去の経験でよい方法はなかったでしょうか?
・自分の力だけではどうしようもない事柄について自分を責めていないでしょうか?

 

Step3
 最後に7つのコラムを用いてバランスよい考え方を練習します。
 やはり、例から見てもらいましょう。
適応的思考・心の変化記入例
第6のコラム 適応的思考
第4のコラムと第5のコラムに書きこんだ事柄を利用して、自動試行に代わる柔軟な考えを書き込みます。

・根拠が自動試行に矛盾する場合には、根拠に基づいた新しい見方を書くようにします。
・根拠・反証が部分的に自動試行を裏付ける場合には、両方を要約してより、バランスのとれた見方を書くようにしましょう。

第7のコラム 心の変化
第6のコラムに基づいて考えを改めてみたときの、感情や気持ちの変化を書いてみましょう。 あまり変化がない場合は、まだ考え方のほかの道があるのかもしれません。再考してみましょう。


 以上が7コラム法になります。
 ただ、文章を書くだけじゃないか!と、思われるかもしれませんが一度やってみませんか?
 落ち着いて文章にしたとき、不安が軽減されていることに気がつくかもしれません。

 下記に7コラム法表のフォーマットExcelファイルを作成しました。
 ではやってみましょう!

<< 認知療法 7コラム法 ダウンロード >>
 ・7コラム法フォーマット
 

7コラム法記事一覧

7コラム法実践

問題の明確化はできましたが、なかなか取り組むことはできません。 悲観的な考えが行動を制限してしまうからです。 ここでは7つのコラム法を使って、自動思考についてチェックしてい...

気持ちに変化がない場合

7コラム法をつけても気持に変化がない場合 以下を問い直してみましょう・状況をはっきりと書き出せていますか?・その時に感じた気分に気が付いていますか?・変...

7コラム法の考察方法

コラム表の考察法<考察方法1> 1:自動試行を裏付ける根拠を一つの文に要約する2:自動思考に矛盾するすべての反証も一つの文章に要約する3:1と2の文章をつなぐ ...